2018年は、日仏友好160周年に当たります。パリを中心に日本文化を紹介する「日本博」が、六月から来年の二月にかけ開催されます。
「ジャポニスム2018」(国際交流基金主催)と題して紹介する内容は、縄文から、伊藤若冲、琳派、最新のメディア・アートやアニメ・マンガ・ゲームまで、舞台公演は、歌舞伎、能・狂言、雅楽から、現代演劇、バーチャル歌手の初音ミクまで、さらには食文化、祭り、禅、武道、茶道、華道ほか日本人の日常生活に根ざしたさまざまな文化の側面に焦点を当てた交流事業も含め展開され、展覧会やイベントなどのプログラムの総数は50近くになるそうです。
元は中国書法から派生した従来の「書」の概念を塗り替え日本固有のものに昇華したと言って良い、「井上有一の書」
がこの「ジャポニスム2018」で紹介されます。
金沢の二十一世紀美術館で有一展を企画して下さった秋元雄史氏(現・東京藝術大学大学美術館
館長)のキュレーションにより、井上有一作品が70点余展示されます。
この展示が、フランスの人々にどのように受けとめられるのか大変興味のあるところです。パリの日本文化会館で展覧会が行われた後は、フランス南部のタルヌ県アルビのトゥールーズ=ロートレック美術館(9月29日-12月17日)に巡回します。
パリのエッフェル塔にほど近いこの会場で行われる井上有一展の詳報は、近く誌上でご紹介したいと思います。
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